相手の立場になって考えると、自由になれることに気付く
相手の立場になって考えると、自由になれる。
このことに気付くことは非常に大切です。
モテる人は、相手と親しくなるのが上手です。
では、親しさとは何で出来上がっているでしょうか?
それを考える前に、話しておきたいことがあります。
モテない人は「自分は相手に何かを与えることができない」と、すぐに考えてしまいます。
・自分は話が面白い訳では無いし、自分と話してもあの子はつまらないだろう
・自分はイケメンではないし、タイプじゃない俺といてもつまらないだろう
・自分は金持ちじゃないし、何も奢ってあげられない自分といても物足りないだろう
・自分は知的じゃないし、馬鹿と思われるだろう
・自分は遊び上手じゃないしおしゃれな店とか気の利いた場所へ連れて行ってあげられない
こう考えることは間違いではありません。
相手に何かを与えようとしていますから、「サービス精神」があるということです。
でも間違えています。
何を間違えているかというと、「順序」です。
話を戻します。
人が親しくなるには、以下の順序があります。
1. 出会い
2. 理解・共感
3. ギブ&テイク
これはモテない頃の私のケースですが、たぶん当てはまる人も多いと思います。
その頃の私は、出会ってすぐに相手に何かを与えようとしていました。
(その頃は無意識でしたが今思えば明確に分かります)
つまり、1→3と、2を飛ばしていたのです。
そして「自分は相手に何かを与えることができない」と自信喪失していたのです。
今になって思えば、
話が面白い必要も、イケメンである必要も、金持ちである必要もありません。
たとえそうであったとしても、それを伝えるのは2をした後です。
モテない人は、モテる人を見て比較してしまいます。
確かに、出会ってすぐの状態で相手の興味を引きやすいのは、
話が面白かったり・ルックスがいい人です。
それは才能だったり特技ですから、武器になるのは間違いありません。
しかし多くの人は、持って生まれた才能だけでその勝負をしているわけではありません。
そのことに気づくことが大切です。
2を飛ばすと、最初に引きが強かった人間も愛想をつかされるのです。
引きは強かったが、じっくり付き合ってみると自分のことばかりでつまらない、
と感じられてしまう人も多いのです。
これは話が面白かったり、ルックスが良い人がはまりやすい落とし穴です。
人は、自分を楽しませてもらう前に、
自分のことを理解して「認めて欲しい」という欲求を持っているのです。
自分のことを「認めてもらえた」時に、その人はリラックスします。
そして自然な自分を出しやすくなります。
リラックスしていない状態では、自然な自分を出すことはできません。
わかりますでしょうか?
自分を「楽しませてもらった」時に、リラックスするのではありません。
ここを勘違いしてはいけないのです。
想像して見てください。
例えば今テレビで活躍しているようなお笑い芸人が、あなたの部屋に来たとします。
あなたはそのお笑い芸人が好きだとします。
そして相変わらず、そのお笑い芸人は面白く、
あなたは沢山笑わせてもらったとします。
その時に、あなたはどう思うと思いますか?
そのお笑い芸人のことを「やっぱおもしれえな」「すごいな」「尊敬しちゃうな」とは思っても、
あなたは「自然な自分が出せるな」「リラックスできるな」とは思わないはずです。
むしろ、そんなに高いスキルや才能を見せつけられて、
「俺は何もお返しできないな」「この人に比べたら俺なんかなんてショボイんだ」
「俺も何か面白い話をしなきゃいけないのかな」「つまらん話ししたら嫌な顔されそう」と
萎縮してしまい、緊張するはずです。
でもあなたがそう考えているとき、そのお笑い芸人が、こう言ったらどうなりますか?
「俺はお笑い芸人って職業だから、
いつも人を楽しませなければって無言のプレッシャーがあるんだよね。
それがつらくて。。本当は無理に面白い話をするとか一切考えずに、
リラックスした自然な自分でいたいのに。。それが出来ている君に憧れるよ。
君といたら落ち着けるし、楽しい」
あなたは、
「何言ってるんですか~、すごい才能ですよ!僕なんか何も持ってないし羨ましいですよ」
なんて言いながらも、
この芸人に親近感を感じ、自分が不安に思っていた緊張感が溶け、
少なくとも、この芸人がこのセリフを言う前と後では、
リラックスできる自分でいられると思います。
つまり、あなたが仮に「相手を楽しませることができるスキルや才能」を手に入れたとしても
2を飛ばすと、尊敬や憧れを抱かせることができたとしても、親密にはなれないということです。
むしろ相手を緊張させるだけかもしれません。
この理屈を理解して欲しいのです。
またここも勘違いされやすいのですが、
この芸人が言ったセリフが「本音かどうか」は関係ありません。
無理に面白い話をしているのではなく、自然に面白い話ができる芸人かもしれません。
無言のプレッシャーがきつくないかもしれません。
でもそれはどうでもいいのです。
肝心なことは、その芸人は
「相手が何にプレッシャーを感じているかを「理解」して、それを取り除いた」という事です。
相手を理解しなければ、この言動は出てきません。
また、人との親しさというものは、
出会ってからの長さで決まるものではありません。長さは関係ありません。
学校でも職場でも感じていると思います。もう長いこと同じクラスや職場にいるのに、
話すと緊張する、どこかよそよそしい、うわべだけの感じがする。。
なぜそうなるかというと、2が足りていないからです。
相手と趣味が合わない?価値観が合わない?性格が合わない?違います。
趣味や価値観や性格が合っても、2がなければ親しくなれません。
逆に性格や価値観が合わなくても、2があれば親しくなることは可能です。
何故なら自分が2の態度で接すると、相手もあなたに接する態度を変えてくるからです。
そしてもし親しくなったなら、自分とは違う相手からは意外に得るものも多いのです。
ですから、
モテるためにあなたが今日からすぐに始めなければいけないことは、
「自分に自信がなくて。。」等とハッキリ言ってどうでもいいことを考える前に、
2. 理解・共感
これを行うことです。
あなたは現在、気になる女の子がいますか?
もしいたとして、その子は何が好きで、どんな価値観を持っているのか分かりますか?
もしも分からないのだとすれば、あなたが次の瞬間からすべきことは
相手に面白い話をしたり、おしゃれなレストランに連れて行くことではありません。
カッコいいところを見せることでもありません。
ギャップを見せようと小細工をすることでもありません。
相手を理解することです。
だって、理解しなければ相手が何に喜ぶのかがわかりませんよね?
面白い話をしても、相手のタイプは「面白い人」ではなく「男らしい人」かもしれません。
おしゃれなレストランに連れて行っても、相手は素朴な居酒屋が好きなタイプかもしれません。
カッコいい人より可愛い人が好きかもしれません。
相手を理解しなければ、カードの切りようが無いのです。
では相手を理解するために、その子に質問しますか?
「どんな男がタイプですか?」
「どういうデートがお好みですか?」
そんなこと直接聞いても、本当の答えは返ってきません。
なぜだかもう分かりますよね。相手はあなたとの関係において「リラックス」していないからです。
リラックスしていなければ「自然な自分」を出せないのは相手も同じです。
つまり、相手が何を望むのかを知るには、
直接質問する前に、相手をリラックスさせるという手順が必要なのです。
そのためには「自分の意見」はどうでもいいのです。
自分と相手は違う人間、同じことなんてそもそもありえないのです。
自分には自分の、相手には相手の理論があり、価値観があるのです。
それを自分が「どう思うか」は一切問われていません。
ああ、あなたはそうなんだね、なるほど。と理解し、認めること。これが大切です。
そして「あなたを認めています」ということを言葉に出して伝えてください。
言葉に出さなければ伝わりません。
相手を認めていることが伝われば、相手はリラックスします。
リラックスした相手からは、本音が飛び出すのです。
相手が何を求めているのか、何に喜びを見出すのかがわかるようになります。
あなたがどうであるか、自分の考えはどうだ、という発想でいるから
相手と親しくなりたいけどどうすればよいかわからない、とがんじがらめにな不自由になるのです。
相手の立場に立って、相手を理解すること・認めることで
相手が何をすれば喜ぶのかがわかるようになり、
相手と親しくなるにはどう行動すれば良いか分かります。それが自由になるということです。